「家づくり」・・・・いろいろな会社の経営者が家づくりに関してコメントを載せているのを
よく見かけますが、「深い~ぃ」想いや「う~ぅん」と思ってしまうお話があります。
「深い~ぃ」想いの会社の家づくりはやっぱりきちんとしたものを造っているように
感じますし、一方の「う~ぅん」と思ってしまう会社の施工例などを見るとやはり
それなりです。
私が「家づくり」に関して思っている考え方の一つに
「家は売るものではなく造るもの」という考えが根強くありまして、図面で描くものでもなく、
飾られた言葉で表現するものでもありません。
最終的には現場での判断や施工が残っていく訳ですし、それが形になりデザインになり、
使われていくものになっていくんですね。
大分前に我が家で最初に犬を飼ったときに私は犬小屋を造りました。
建築屋なものですからまず最初に図面を書いてみたんですね。
次にベニヤに墨付けをしてそれに沿って丸のこでカットしていくんです。
そこまでは不器用な私にもまずまずです。
さてその次の作業で「う~ぅん」とうなってしまいました。
組み立てていくとなんと屋根のバランスが非常に悪いんですね。
切った寸法を間違えてしまったのかと何度も確認しましたが寸法は合っているんですね。
バランスが悪いので屋根のベニヤを一回り小さくして何とか犬小屋が完成しました。
図面ではよいと思っても現場でおかしいと思うことはあります。
ですから私は現場のことを「最後の砦」(確か昔・・・西部劇でこんな
映画を観た記憶がありますが?)と呼んでいます。
現場で目で観る、確認することは実はとても大切なんですね。
本日もひたちなか市の現場で塀の色づけの作業がありました。
塗装屋さんと共に現場入りし、お施主様とも一緒に「色彩」について悩みました。
色付けの味わいや趣を表現するのは言葉では限界がありますし、人によっても見方が
違ってきます。
ですから実践するしかないんですね、お施主様も私たちもみんなローラーやら刷毛を持って
職人さんです。
服や髪の毛にペイントの後を残しながら・・・・きっとすばらしい門構えが出来ること信じて。
水戸市で建築中の現場でもレンジフードを木で覆う作業をしてもらっていましたが、実際に
自分で立ってみるとどーも邪魔なんですね、木の覆いで寸法が少し膨らんだ分だけ
すぐに移動してもらいました。
マントルピースも図面で書いたものより少々出幅を修正して作業に入りました。
話は変わりますがよくお客様からこんな質問を受けます。
「これは出来ますか?」という質問です。
現場で実際にそれが造れるかを判断しなくてはなりませんが、おおよそのことは出来ます。
しかし、それを造ることで他のデザインが崩れたり、或いは使い勝手が逆に悪くなったり・・・
でも、大体は出来ます。
「他社では出来ないと言われています」と言われますが、それはきっと「できない」
のではなく「やりたくない」とか「面倒くさい」という思いが隠されていると思います。
でも、現場でものを考えるスタンスに立っているとそれも「出来る」に変わってくるんですがね・・・
今日は少し理屈っぽくなってしまいましたが、天気も上々のようです。
張り切って参りましょう(^.^) t