立地条件などにより北向きリビングを選択せざるを得ない場合、家づくりや間取りを考える中で不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
北向き=暗い、寒い、ジメジメしているといったイメージが先行し、「やめておけばよかった」という声を目にすることも少なくありません。
しかし、北向きリビングには他にはないメリットもあり、設計の工夫や暮らし方次第で快適に過ごせます。
そこでこの記事では、「北向きリビングで後悔する理由」とその対策、快適に暮らすための間取りや採光の工夫、カビ対策まで、詳しく解説します。
コラムのポイント
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北向きリビングは「暗さ・寒さ・湿気」といった不安がある一方で、落ち着きや冷房効率の良さなど独自のメリットがあります。
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採光不足はハイサイドライトや天窓、吹き抜けなどの設計工夫で改善でき、明るさを演出する素材選びも重要です。
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北側は湿気やカビが発生しやすいため、断熱・換気・調湿素材の採用など、設計段階での対策が欠かせません。
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間取りを工夫して南側の光をリビングへ取り込む、回遊動線で風を通すなどで快適性を高められます。
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北向きの特性を理解し、設計や暮らし方に反映させることで心地よい住まいを実現できます。
目次
北向きリビングの特徴とは
北向きリビングとは、主に北側に大きな開口(窓)がある間取りのことを指します。
日本では南向きのリビングが人気ですが、敷地条件や眺望、外観とのバランスから、あえて北向きを選ぶケースもあるのです。
北向きリビングのメリット
北向きのリビングには、以下のような利点があります。
- 一日を通して光が安定しており、強い直射日光を避けられる
- 夏場でも室温が上がりにくく、冷房効率が良い
- 落ち着いた空間になりやすく、ギャラリーや趣味室にも向いている
- 道路側の南面を閉じて、プライバシー性を高めやすい
ただし、しっかり設計や対策をしないと「暗くて寒い部屋」になり、後悔の原因にもなってしまいます。
北向きリビングで後悔する主な理由
「やめとけばよかった」と感じてしまいがちな北向きリビングには、共通するポイントがあります。
この章では、一般的に見られる後悔の具体例をご紹介します。
リビングが暗い
北向きリビングの後悔ポイントとして、よく知られているのは「暗さ」です。
特に朝や夕方は光が入りにくく、日中も曇りの日は部屋が薄暗く感じることがあります。
照明を常につけなければならず、自然光の明るさを楽しみたい方には物足りなさがあることも事前に知っておきたい点です。
採光不足による寒さ・湿気が気になる
南向きに比べて太陽の熱が入りにくいため、冬場は室温が下がりやすくなります。
また、日光による乾燥が少ないため、カビの発生リスクが高まる可能性があり、対策が必要です。
間取りによっては快適性に課題がある
家具配置や窓の位置に配慮がないと、暗くて使いづらい部屋になってしまいます。
特に、リビングの奥まで自然光が届かないと、閉塞感が出て後悔につながることがあるため注意が必要です。
北向きリビングの採光を改善する方法
北向きリビングでも、工夫次第で明るく開放的な空間を叶えられます。
以下のような改善方法を取り入れるのも一つの方法です。
1. ハイサイドライトや天窓を採用する
壁面に加えて、天井付近に窓を設けることで、自然光を室内に取り込むことができます。
ハイサイドライト(高窓)や天窓(トップライト)の設置は、北向きでも安定した自然光を得やすいアイデアです。
2. 吹き抜け+階段ホールで光を取り込む
吹き抜けと2階の階段ホールをつなげることで、2階の南側から光を1階リビングへ落とせます。
縦の空間を活用することで、光の「通り道」をつくるのがポイントです。
3. 壁や床の素材・色で明るさを演出
室内を明るく見せるには、以下のように、光を反射しやすい色や素材選びも重要です。
- 白・ベージュなど明るい壁紙
- 無垢材や明るめの床材
- ツヤ感のある塗装や面材
これらを組み合わせることで、照明やわずかな自然光でも広がりのある空間に仕上げられます。
北向きリビングとカビ対策|湿気に負けない工夫とは
北向きリビングのもう一つの注意点が、「湿気とカビ」です。
家にカビが生えると、以下のようなデメリットがあります。
- 健康被害(アレルギー・呼吸器症状)の原因になる場合がある
- 壁や床材を傷め、補修・改修が必要になる可能性がある
- 見た目やにおいで暮らしの快適さが損なわれやすい
特に北側は風通しが悪く、日当たりも少ないため、壁面や床下に湿気がたまりやすい環境といえます。
カビを防ぐための具体策を確認しておきましょう。
カビを防ぐための具体策
北向きリビングは、湿気やカビへの対策が不可欠です。
具体策として、以下のような工夫を取り入れましょう。
- 断熱性・気密性を高め、結露を防ぐ
- 24時間換気システムを導入する
- 調湿性のある素材(漆喰、珪藻土など)を取り入れる
- 窓の近くに家具を寄せすぎない
- 室内干しは控えめにし、サーキュレーターを活用する
設計段階での「湿気対策」は、北向きリビングで快適に過ごすための必須条件です。
換気や家具配置なども慎重に検討しましょう。
こちらの記事では、漆喰の家の基礎知識や注意点を解説しています。
合わせて、ごらんください。
【関連記事】漆喰の家で後悔しないための対策とは|10年後も心地よく暮らすための基礎知識と注意点を解説
北向きリビングに合った間取りの工夫
北向きリビングでも、間取りの工夫で明るさ・快適性をカバーできます。
以下のように間取りの工夫をすれば、暮らしやすさも向上します。
南側にダイニングやキッチンを配置
リビングが北側でも、隣接するキッチンやダイニングを南向きにすることで、家全体に光の通り道をつくれます。
リビングとの仕切りを、ガラスや開放的な素材にするのもおすすめです。
LDKの形を工夫して「光を引き込む」
L字型やコの字型のLDKにすることで、南側の光をリビングまで届かせる動線を確保できます。
また、中庭や坪庭を介して北側にも光を届ける工夫もおすすめです。
回遊動線で風と光を通す
行き止まりのない動線をつくることで、風通しの良い間取りになります。
湿気対策にもなり、北向きリビングでも光と風を感じられる家を実現しやすくなります。
快適に過ごせる北向きリビングを取り入れた家を検討中の方は、実績豊富な工務店に相談してみましょう。
こちらの記事では、工務店選びのポイントを解説しています。
合わせて、ごらんください。
【関連記事】注文住宅で失敗しない工務店の選び方。石岡市の四季彩建設が解説
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まとめ|北向きリビングでも快適に暮らすために
この記事では、「北向きリビングで後悔する理由」とその対策、快適に暮らすための間取りや採光の工夫、カビ対策まで、詳しく解説してきました。
「北向きリビングだから後悔する」とは限りません。
ポイントは、北向きの特性をしっかり理解し、設計・間取り・素材選びを丁寧に行うことです。
設計段階から「北向きでも快適に暮らせる家」を考えることで、後悔のない家づくりが叶います。
土地条件に合わせた最適なプランをご希望の方は、北向きの立地でも設計実績が豊富な工務店にご相談ください。
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