決まった形や価格がない注文住宅の予算の目安が分からず、なかなか検討に踏み出せないは多いのではないでしょうか?時価のレストランやオーダースーツのお店のように、定価のないお店に入るのは少し不安ですよね。
そこで今回は、注文住宅の予算の考え方について掘り下げてみたいと思います。全国平均のデータや、基本的な考え方について解説していきます。
目次
■注文住宅の予算は人それぞれ
■注文住宅の予算をデータから考える
■注文住宅の予算の決め方
■注文住宅の予算を抑える取り組み方
■予算がオーバーした時の対処方法
■注文住宅の予算は人それぞれ
インターネットや雑誌などでは、「1,000万円の家」といった価格帯ごとに分け、どんな家が建つのか解説する記事が目立ちます。ある程度決まった仕様が多い建売住宅なら参考になるのですが、間取りから材料まで自由に選べる注文住宅では、あまり参考になりません。
例えば全く同じ材料・床面積の家だとしても、屋根の形やドアの数など、間取りプランによって価格は違います。最適な間取りの形は家族によってバラバラですから、「○○万円の注文住宅」という考え方は失敗や後悔につながりかねません。そもそも自由なプランニングで理想の家を建てられるのが注文住宅の魅力ですから、金額ありきの考えは注文住宅メリットを殺してしまいます。
とはいえ、実際に検討するにあたってまったく予算相場がわからないというのも困りものです。あくまで目安として考える前提で、予算の考え方を一つずつ見ていきましょう。
■注文住宅の予算データをチェック
注文住宅の相場感を知る方法としては、毎年国土交通省が発表している住宅調査のデータが参考になります。あくまで平均価格ですが、実際に建てられた注文住宅のデータに基づいているため、「これくらいはかかるんだな」という目安にしてみてください。
【参照】国土交通省:平成30年度住宅市場動向調査報告書:https://www.mlit.go.jp/common/001287759.pdf
※調査方法:無作為に抽出した2500世帯への郵送調査
・建物予算の全国平均は3,205万円
国土交通省がまとめた注文住宅の資金調達に関するデータによると、平成30年度の全国平均の建物価格は3,205万円でした。この金額は新築・建て替えもすべて含んだ金額で、割合は新築で建てた方が86.2%と大多数を占めています。土地購入の必要がない建て替えのデータも含むため、後述する土地+建物価格より平均価格は高くなっています。
・土地+建物価格の全国平均は3,971万円
こちらは土地を購入して注文住宅を建てた方のみのデータです。平成30年度の全国平均は3,971万円でした。建て替えや相続ではなく新たに注文住宅を建てる場合は総額約4,000万円で建てる方が多いようです。
・土地予算の全国平均は1,317万円
最後に土地のみの予算もチェックしておきましょう。平成30年度の全国平均土地購入価格は1317万円です。駅前・郊外など求めるエリアや土地の広さによっても変わってきますが、「最低でもこれくらいはかかるんだな」と一つの目安にしてみましょう。
・注文住宅選びで重視するポイントは「信頼できる住宅メーカー」が最多
住まい探しでは様々な工務店とハウスメーカーを比較することになりますが、この調査では最終決定した理由も公表しています。ハウスメーカー・工務店を選んだ理由として最も多かったのは「信頼できる住宅メーカーだったから」が50.7%で1位でした。「価格が適切だったから」は19%で8位となっており、多くの人が価格より会社の信頼を重視していることがわかります。
■注文住宅の予算の決め方
金額ありきで注文住宅を決めるのは危険ですが、実際に資金が足りなければ建てることはできません。そこで、注文住宅の予算を決める際に考えるべきポイントを3つ見ていきましょう。
・ローン返済額と期間で考える
平成30年度の注文住宅の自己資金比率は31.2%と、およそ7割近くが住宅ローンによって調達されています。住まいにかける予算を考えるには、住宅ローンの月々の返済額と期間も考えなければいけません。
せっかく素敵なお家を建てても、毎月の返済がギリギリでは幸せな生活とは言えないでしょう。現在の年齢や年収から借入できる上限を調べ、その中から無理のない年数と返済額を設定しましょう。
・年収と今後の出費を考える
よく住宅ローンの考え方として「年収の何パーセントで組む」という紹介がありますが、加えて考えなければならないのは今後の出費の金額とタイミングです。
返済期間中には車の買い替えやお子さんの進学など、まとまった出費が必要になるタイミングが来るはず。私立大学への進学などがあると、最低でも毎年100万円前後の学費が必要となります。
年収と返済ペースに加えて、お子さんの人数や今後のライフスタイルも加味し、何年後にいくらくらいのお金が必要になるかまでシミュレーションしましょう。
・理想の間取り/ライフスタイルで考える
ローンや頭金など生活に直結する部分はもちろん大切ですが、予算を抑え過ぎて住みづらい家になってしまっては本末転倒。理想のライフスタイルに合わせた家を建てるにはいくらかかるのか?といった観点でも予算を考え、調達可能な範囲でバランスを取っていきましょう。
プランが自由な注文住宅では、理想を詰め込んでいくと当然予算も増えていきます。しかし、予算オーバーを恐れすぎると本当に必要な装備や仕様を見逃してしまうかもしれません。選択肢をしっかり把握し、必要な物を選びつつ不要な物をそぎ落としていく方が、失敗や後悔の無い家づくりができます。後述する予算を抑える方法もありますので、まずは理想のお住まいについてどんどんお話いただければと思います。
■注文住宅の予算を抑える取り組み方
理想の住まいと予算のバランスは、いくら考えてもなかなか難しいものです。ここでは、住み心地やデザインを犠牲にせず、注文住宅の予算を抑える取り組み方をご紹介します。
・コンパクトな平屋にする
子だくさんのご家庭だと難しいケースもありますが、多くの部屋が必要ないのであれば平屋は予算を抑えやすい間取りです。階段が無いため材料や手間が少なく、その分の床面積を活用できてコストダウンにつながります。
初期費用を抑えることにくわえ、外壁塗装の足場代などメンテナンス費用の削減効果も。土地の広さと床面積のバランスがとれるなら、思い切って平屋を検討してみるのもありです。
・シンプルに仕上げる
注文住宅の自由なプラン作りで様々な装飾を施すのも素敵ですが、コストを抑えるならなるべくシンプルに仕上げるのが有効です。ただし、シンプルにしすぎてつまらないデザインになってしまうのも寂しいもの。
余計な材料や手間を使わず、費用を抑えつつおしゃれに仕上げるのも私たち工務店の腕の見せ所です。シンプルでおしゃれなデザインもご提案させていただきますので、予算が心配な方も安心してご相談ください。
・デッドスペースを活かす
階段下や屋根裏など、住まいの中にデッドスペースは意外とあるものです。そうしたスペースを有効活用できれば、建築面積をコンパクトにして費用を抑えることができます。
ストーブや扇風機などの季節家電は屋根裏収納に仕舞って、クローゼットの床面積を節約する。結果的に必要な収納の数が減るため、材料と工事費両方浮くことになります。
■予算がオーバーした時の対処方法
予算が足りなくなってしまった時に削る方法はいろいろありますが、中でも建物のグレードはなるべく落としたくない部分。ここでは、建物のグレードを落とさずにコストダウンする方法を2つご紹介します。
・郊外エリアも検討する
注文住宅の費用として変動率が一番高い土地は、予算オーバーした時の検討ポイントとして重要です。もし駅周辺の土地を選んでいるなら、郊外エリアの比較的坪単価が安い土地を検討してみるのも一つの手でです。
例として国土交通省の土地総合情報システムで、実際に茨城県の石岡市で取引された土地情報を見てみましょう。
アクセス | 金額 | 面積 | 建ぺい率/容積率 |
石岡駅徒歩30~60分 | 740万円 | 400㎡ | 60%/200% |
石岡駅徒歩19分 | 1,200万円 | 390㎡ | 60%/200% |
同じ石岡市内のほぼ条件が同じ土地でも、駅からのアクセスが違うだけで500万円弱価格が変わります。電車通勤の方も、バス停が近ければ意外と不便が少ないケースもあります。建物のグレードを落とさず予算を削る方法として、土地の選定を見直してみるのは有効です。
参照:国土交通省土地総合情報システム:https://www.land.mlit.go.jp/webland/servlet/PopTradeDetailsServlet?ID=1190608031883&TKC=98
・外構は最低限で仕上げる
注文住宅のグレードを落とさず予算を削る方法としては、外構を後回しにするのも一つの手段。建物に影響しないため、駐車場は砂利で仕上げておき、お金に余裕ができたらコンクリートや石張りにすれば無駄がありません。ブロック塀を辞めて、DIYで植樹フェンスを作るのもいいですね。木が育つまで少し時間がかかりますが、家族みんなで取り組んだ思い出も残せますよ。ただ後回しにするのではなく、装飾を減らしたりシンプルに仕上げたりしておしゃれにしつつコストを削る工夫をしてみましょう。
■まとめ:予算に合わせた注文住宅づくりは四季彩建設にお任せください
理想の間取り/デザインと予算をバランスよく考えるには、私たち工務店のアドバイスが欠かせません。四季彩建設は土地探しや住宅ローンなどの資金計画までトータルサポートし、理想の家づくりに取り組みます。年間10棟限定だからできる、きめの細かいアドバイスで、予算オーバーを防ぎつつ素敵なお家を作りましょう。
茨城県石岡市に構える自社モデルハウスでは、間取りデザインや構造も見学しつつ家づくりのご相談も受け付けております。また、お仕事や家事でお時間が取れない方のご要望を受け、オンライン相談も始めました。茨城県の住まいづくりのことなら、なんでもご相談ください。お待ちしております。
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