輸入住宅は、それぞれの国の伝統や、文化を基に育まれてきた生活スタイルに合わせて設計されるので、間取りにも特徴があります。
シンメトリーな外観デザインや映画のワンシーンのような高級感のある内装など、輸入住宅に憧れを持つ人は多いことと思います。マイホームとしての輸入住宅は日本での暮らしにどのような彩りを与えてくれるのでしょうか?
目次
輸入住宅の間取りの特徴
輸入住宅にはフレンチスタイル、北米スタイル、北欧スタイルなど、数多くのスタイルがあります。そして、それぞれの国の文化や建築様式、暮らし方に基づいて設計され、資材を輸入して建築されます。
海外のスタイルの住宅を日本に建築するのですが、日本の生活スタイルを採り入れる柔軟さを持ち合わせています。そして、間取りは家族の暮らし方や家族構成に合わせて決めていくことができます。
玄関と玄関ホール
日本と海外では、玄関の使い方が異なります。日本の住宅では、玄関で靴を脱ぎ履きして、家の中に外の汚れを持ち込まないという考え方で造られています。
玄関土間と居室へと続く廊下や玄関ホールが生活空間と外部との間にクッションのような空間を作り、靴や傘の収納スペースも設けられています。
そして玄関ドアは外開きです。靴を脱ぎ履きする邪魔にならないようにするという理由もありますが、昔からの玄関に対する考え方からの影響もあります。
近年は日本の住宅でも防犯性が重要視されるようになってきましたが、昔の日本の玄関はそうではありませんでした。外部の汚れを家に持ち込まないとする一方、風や陽射しを採り入れ、家の中の換気を良くしたり玄関内の明りにしたりもしていました。
その為、引き戸が多く使われ、季節によっては閉め切らず、風通しの為に開けておくこともありました。
一方、欧米の国々の多くは靴を脱ぎ履きしないので、玄関ドアを開けると広々とした玄関ホールやリビングが現れ、段差もありません。玄関ドアだけが外部と生活空間を区切っています。
そして玄関ドアは内開きです。風や陽射しを採り入れるという日本とは異なり、海外には家の玄関ドアは家族を守る役割をするという考え方があります。内開きの玄関ドアには、開けるとすぐに生活空間に繋がるという魅力と同時に、外部からの侵入者に対して高い抵抗力を持つという働きがあります。
このような違いがある為、家を建てるご家族の考え方や暮らし方に合わせて、土間のある玄関や外開きドアにするケースも少なくありません。
また、玄関ホールの広さも敷地の広さや思い描く玄関から入った時のイメージに合わせて決められます。
ゆったりした玄関ホールの正面に2階に続く広い階段がある間取りにすることも、家族が寛いだりお客様をお迎えしたりするリビングがある間取りにすることもできます。
リビングとダイニングキッチンの考え方
海外ではリビングルームはお客様をお迎えする場所という考え方があります。その場合には、リビングルームは贅を凝らした内装と家具で見栄えの良い洗練された空間として造られます。日本の住宅で言えば客間にあたる部分ですね。
一方、ダイニングは家族揃ってゆったり食事をする場所として造られます。海外では毎日の夕食や日曜日の朝食は、家族揃って頂くことを大切にするという考え方があるからです。
食後に家族が寛ぐ場所としてお客様用とは別のリビングルームが設けられていることもあります。日本の住宅で言えば居間にあたる場所です。ただ、日本ではリビングが2つあるような間取りにすると、他の部分の面積が圧迫されてしまうことが多いです。
お客様をお迎えする機会は多いが、それほどフォーマルな空間は必要ないというご家族や、家族同様の仲間の集まるホームパーティをよくするというご家族であれば、リビングを客間としても居間としても活用できるよう、ダイニングと並べる間取りにすると良いのではないでしょうか?
そしてキッチンには、独立させるという考え方とダイニングやリビングと並べるという考え方があります。
独立させるキッチン
ホームパーティで大量の調理をする際などの、ニオイや煙がリビングに届かないようにすることや、調理に集中できる良さがあります。
ダイニングやリビングと並べるキッチン
家族で食事を楽しむということは、食事の支度を手伝うという時点から始まるという考え方にあっている間取りです。同時に、キッチンでの作業をしている人がダイニングやリビングにいる家族とコミュニケーションを取れる良さもあります。
どちらの間取りにする場合にも、海外では広い独立した作業台やパントリーが設けられていることが多いです。独立したパントリーがない場合でも、全体的にたっぷりの収納が設けられていて、おしゃれですっきりと片付くキッチンに仕上げられています。
輸入住宅では、どちらの間取りにもすることができます。キッチンの使い方、家族構成、食事時間の過ごし方、ホームパーティなど大量の食事を用意する回数の多さ、キッチンに充てられる床面積などを考え併せた上で、キッチンの造り方、ダイニングやリビングとの並べ方を決めていきましょう。
子ども部屋の在り方
子育てに備えての家づくりを計画されるご家族にとって、子ども部屋の有無や造り方は悩みどころのひとつではないでしょうか?基本的にはご夫婦の子育てへの想いを反映して計画を進めることが大切ですが、海外と日本の子ども部屋への考え方の違いも参考になさってみてください。
日本には川の字になって寝るという言葉があります。子どもを挟んで家族揃って寝むという意味です。この言葉に表されるように、日本では幼稚園に行き始めるまでは、常に家族が子どもを見守るという子育て観があります。対面キッチンが増えている理由のひとつがこの子どもの見守りです。
日本での子ども部屋の実情はこちらのサイトを見るとよくわかります。
【実態調査】子ども部屋はいつから必要? 一人部屋のメリット・デメリットとは【東京ガス都市生活研究所】
一方、欧米の国々では、家族の愛情を大事にすると同時に、家族それぞれのプライバシーも重要視されています。そして子どもに対しても幼い頃から我が子を個人として尊重し、独立心を養わせると同時に、夫婦の時間を守る為に子ども部屋を設けます。
日本では子ども部屋=勉強部屋という使い方が多いのですが、海外の子ども部屋は寝室が主な目的として造られることが多いです。勉強量が増える年ごろになると自分の部屋で勉強するようになりますが、それまではダイニングやリビングで勉強する子どもも少なくありません。
近年は日本でも、キッチンで勉強できるようキッチンカウンターを設けたり、リビングに勉強コーナーを設けたりする間取りも増えてきていますね。
子ども部屋を設けるかどうか、どの程度の広さにしてどのような造りにするのかということは、ご夫婦の教育方針を基に、家全体の床面積とのバランスを考えて決めていくことが大切です。
海外の考え方にも一理あり、日本の考え方にも一理あります。ご夫婦の考え方に合う部分を採り入れて子ども部屋の造り方を決めていくと良いのではないでしょうか?
ユーティリティルーム
アメリカやフランスなど欧米には洗濯物を外に干さない国が多数あります。そのような住宅には洗濯機や乾燥機、アイロン台などが置かれたユーティリティルームが備えられています。
洗濯物を畳んだり仕上げたりする他、繕い物などのちょっとした家事作業ができ、収納スペースも備えた部屋です。日本においては、外干しを好むご家庭も多くありますが、雨が続く季節や花粉の多い季節にはユーティリティルームがあると非常に便利です。
キッチンや洗面所との動線上にユーティリティルームがある間取りは、家事負担の軽減にも役立ちます。
輸入住宅の間取りの考え方
輸入住宅の良さは、海外のそれぞれの国が持つ独自のデザイン性や、ゆったりとしたサイズ感を採り入れつつ、日本の暮らしに調和する間取りにできる柔軟性です。
一方、計画が不十分であった場合、見た目的には100%満足な家になったが、暮らし始めてみると細々とした不便さを感じるというような結果になる恐れもあります。
採り入れたい良さと、家族構成、家族の暮らし方、敷地面積や敷地周辺の環境を考え併せた上で、輸入住宅のスタイル選びと間取り計画を進めましょう。
暮らしやすい輸入住宅を計画される際はお気軽にご相談ください。
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