自然素材ならではの美しさと調湿性から、「漆喰の家」に注目が集まっています。
一方で、「漆喰の壁は寒いのでは」「カビが生えるのが心配」など気になる方も多いかもしれません。
そこでこの記事では、漆喰の壁や家のメリット・デメリットを整理しながら、後悔を避けるための設計やメンテナンスの工夫について解説します。
コラムのポイント
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漆喰は自然素材ならではの調湿性と防火性があり、快適な室内環境を整えます。
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漆喰そのものに断熱性はなく、断熱材や設計との組み合わせが重要です。
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10年後もメンテナンス次第で美しさを保ちやすく、経年変化も楽しめます。
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カビや汚れはゼロではありませんが、換気や施工場所の工夫で軽減できます。
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信頼できる工務店に依頼し、適切な下地処理や補修計画を立てて、後悔を防ぎましょう。
目次
漆喰の家とは|自然素材としての特性
漆喰は、消石灰を主成分とした自然由来の塗り壁材です。
古くは城や蔵、土壁の仕上げ材として使われており、調湿性や防火性に優れ、結露やカビを抑える効果があることで知られています。
現代では、漆喰を内壁・外壁に使う住宅も増えており、「自然素材の家」に欠かせない存在です。
調湿・脱臭効果がある素材
漆喰は、空気中の湿気を吸収・放出する「調湿性能」が高く、室内の湿度を一定に保ちやすい特性があります。
また、アンモニアやホルムアルデヒドなどを吸着・分解する働きもあり、消臭性や空気浄化効果にすぐれているのも利点です。
そのため、漆喰の家はにおいがこもりにくく、空気が澄んだ印象を感じる場合もあります。
天然素材ゆえの難しさも
一方で、左官職人の手仕事による仕上げのため、模様や色合いにわずかなムラが出ることもあります。
これを「味」と感じられるかどうかが、漆喰を取り入れるかの分かれ目です。
天然素材ゆえの違いも、漆喰の家ならではの魅力になります。
こちらの記事でも、漆喰を取り入れたおしゃれな家づくりについてを解説しています。
合わせて、ごらんください。
【関連記事】南仏プロヴァンス風の家づくり|自然素材を活かしたキッチンとインテリア設計のポイント
漆喰の家のメリットとデメリット
漆喰を取り入れた家には、多くの魅力がありますが、長く快適に暮らすための注意点があります。
この章では、漆喰のメリットとデメリットをまとめてご紹介します。
漆喰のメリット|調湿性能や空気浄化など
- 調湿性能で夏のベタつき、冬の乾燥をやわらげる
- 空気浄化・脱臭効果で室内の空気をクリーンに保つ
- 防火性が高く、有害物質を含まない
- 静電気を帯びにくく、ホコリがつきにくい
- 職人による塗り壁の美しさと個性
見た目のやわらかさや、光の拡散性の高さも、漆喰ならではの魅力です。
漆喰のデメリット|欠けや汚れの落ちにくさなど
- 表面が柔らかく、物が当たると欠けることがある
- クレヨンやインクなどは染み込みやすく落ちにくい
- 補修には左官の技術と時間が必要
- 地震などで下地にひびが入ると、漆喰にも影響が出る
デメリットも、事前の設計と住む方の理解によって、大きく軽減できます。
漆喰の家で後悔しがちなポイントと解決策
漆喰の家で後悔しがちなポイントを知れば、より満足度の高い家づくりが叶います。
この章では漆喰の家で10年後も心地よく暮らすために、知っておきたいポイントを解説します。
漆喰の家で後悔しがちなポイント | 解決策 |
漆喰の壁は寒い | 断熱設計とのバランスを取る |
10年後の漆喰の状態が気になる | 必要に応じて、表面を補修する |
カビや汚れが気になる可能性がある | 水ハネを防ぎ、断熱や換気計画をていねいに行う |
漆喰の壁は寒い|断熱設計とのバランス
「漆喰は寒い」と言われるのは、塗り壁材そのものに断熱性があるわけではないためです。
実際には、壁の中に入る断熱材(グラスウール、セルロースファイバーなど)の性能と、開口部や床断熱の設計が大きく影響します。
つまり、漆喰=寒い家というわけではなく、断熱設計とのバランスが重要なのです。
10年後の漆喰の状態がきになる|補修で再生しやすい
漆喰は紫外線や風雨にさらされることで、外壁では少しずつ白華(しらはな)やくすみが出てくる場合があります。
しかし、表面を補修することで再生しやすく、10年後・20年後も美しさを保つメンテナンス性の高さが魅力です。
室内の漆喰壁は、経年変化も穏やかで、自然な色の深まりやツヤ感が味わいに変わるのも漆喰の家で暮らす楽しみと言えます。
カビや汚れが気になる可能性がある|ゼロではないが、抑制しやすい
漆喰は抗菌・防カビ性にすぐれた素材ですが、完全にカビを防げるわけではありません。
例えば、換気の悪い北側の水まわりなどでは、湿度がこもってカビが発生するケースもあります。
このような場所では、断熱・換気計画をていねいに行うことがカビ対策に直結する可能性があるため注意が必要です。
また、濡れた手で触った部分が黒ずむこともあるため、水ハネが多いキッチン周りでの使用は慎重に検討しましょう。
地震に対する漆喰の強さとは
漆喰はある程度の柔軟性を持つ素材ですが、下地が石膏ボードなど硬い素材である場合、揺れの応力が集中するとクラック(ひび割れ)が生じることがあります。
このため、耐震設計とセットで使うことが大切です。
最近では、「可とう性のある漆喰下地材」や「補修しやすい配合」が開発されており、地震リスクに備えた施工も取り入れられています。
信頼できる工務店に依頼し、漆喰の家で長く暮らすための対策を取り入れましょう。
こちらの記事でも、注文住宅で失敗しないための工務店選びのポイントを解説しています。
合わせて、ごらんください。
【関連記事】注文住宅で失敗しない工務店の選び方。石岡市の四季彩建設が解説
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まとめ|漆喰の家は理解して選べば後悔を軽減できる
この記事では、漆喰の壁や家のメリット・デメリットを整理しながら、後悔を避けるための設計やメンテナンスの工夫について解説してきました。
漆喰の家は、素材の特性や暮らし方を理解して取り入れることで、10年後・20年後も美しさと快適さを感じられます。
特に空気環境や湿度変化に敏感なご家庭にとっては、安心して暮らせる選択肢のひとつです。
一方で、デメリットや注意点もゼロではないため、「どこに使うか」「どう施工するか」かが後悔しないためのポイントになります。
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