
ヨーロッパの家やアパルトマンの写真を見ると、それほど広くない部屋でも落ち着いた空気が漂い、どこか絵になる印象があります。
特別な家具がずらりと並んでいるわけではないのに、全体としてまとまりがありクラシカルで温かい雰囲気がある、それがヨーロッパの部屋の魅力です。
一方、日本の住まいづくりでは「憧れのヨーロッパ風」を実現しようとすると、アイテムを集めることに意識が向きがちではないでしょうか。
ヨーロッパの暮らしの本質は「育てる」素材選びや時間の重ね方に価値が置かれています。
そこでこの記事では、ヨーロッパの部屋に学ぶデザインの考え方を、色・素材・空間づくりの3つの視点から詳しく解説します。
コラムのポイント
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ヨーロッパの部屋は、飾り過ぎずと素材感を大切にした空間づくりが魅力です
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トーンを抑えたニュートラルカラーを基調に、自然素材や真鍮などの金物で上質さを演出します
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背景を整えることを意識して、内装の素材や色使いにこだわりましょう
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家具や小物を置きすぎず「引き算の美学」を意識しましょう。
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ヨーロッパの部屋のように、長く使える家具や家づくりを選び大切に育てる考え方は、日本の住まいにも応用できます。
目次
ヨーロッパの部屋がおしゃれに見える理由とは

ヨーロッパの住宅を訪れると、面積に関係なく落ち着いた雰囲気に包まれた空間に出合うことがあります。
家具が特別高価なわけではないのに、どこか絵になる。
その理由は、人の暮らし方と空間の捉え方にあります。
余白を前提にした空間づくり
ヨーロッパの部屋づくりの背景には、アイテムを積み重ねていくより、余分なものを削ぎ落とす文化があります。
長く使う前提で家具や素材を選び、それに合わせて暮らしを整えるのです。
そのため、部屋には自然な余白が生まれ、家具の形や素材の表情が際立ちます。
現代の日本では、必要に応じて物を買い足していく発想が一般的ですが、ヨーロッパでは「選び抜いたものに囲まれて暮らす」ことが美意識として根付いています。
余白を前提にした空間づくりのメリットは、こんなことが挙げられます。
- 余白があることで視線が散らず、空間が整った印象になる
- 家具同士が干渉せず、デザインの美しさをより感じられる
- 光の入り方や影の落ち方まで美しく見える
この「余白のデザイン」こそ、ヨーロッパの空間が上質に見える大きな理由です。
素材と色の統一感が雰囲気をつくる
ヨーロッパの部屋が雑多にならず洗練されて見える理由のひとつに、素材と色の統一があります。
以下のポイントのように、経年変化が美しい無垢材や真鍮、表情のある塗り壁など、素材の質感が空間を構成する大きな要素です。
- 木、石、布など自然素材が中心
- 原色よりもトーンを落としたニュアンスカラー
- 光と影を受け止める柔らかな質感
この組み合わせによって、長く過ごしても飽きがこない「落ち着いた世界観」が完成します。
ヨーロッパ風の部屋づくり|素材選びが重要

ヨーロッパの部屋づくりに欠かせないのが、家具そのものより「背景」を整える発想です。
日本では家具選びに意識が向きがちですが、ヨーロッパの住宅では壁・床・窓辺などの内装材が空間の基礎となり、家具を自然と美しく見せてくれます。
「背景を整える」理由とは
空間の印象を左右するのは、家具ではなく、むしろその背後にある内装材です。
- 木の質感や色味が部屋に温かさと深みを与える
- 塗り壁やテクスチャのあるクロスが陰影を生む
- 窓からの自然光が素材に当たり表情をつくる
背景が整うと、部屋の空気がすっと落ち着き、家具や照明がより際立ちます。
ヨーロッパの家がどこか「静かな美しさ」を感じさせるのは、この背景の完成度が高いためです。
ヨーロッパ風の部屋に取り入れたい素材
ヨーロッパの空気感を取り入れるなら、次のように時間とともに育つ素材を選ぶのがおすすめです。
- 無垢材の床で足触りの良さと温かみを演出する
- 塗り壁や表情のあるクロスで柔らかい陰影をつくる
- 真鍮やアイアンなど素材の美しさが際立つ金物を取り入れる
- アイボリーやベージュのカーテンで光を整える
自然素材を中心に選ぶことで、長く暮らすほど味わいが増し、よりヨーロッパらしい奥行きが生まれます。
こちらの記事でも、フランスの暮らしに学ぶ、住宅の特徴について解説しています。
合わせて、ごらんください。
【関連記事】「フランスの暮らし」から学ぶ、日々を豊かに過ごす知恵|ファッション・食文化・住宅の特徴を解説
ヨーロッパの色使い|空間に深みをもたらすコーディネート

ヨーロッパの部屋は、色が主張しすぎず、それでいて豊かな空気をまとっています。
ここでは、ヨーロッパの部屋らしい色使いをご紹介します。
ニュアンスカラーを基調にする
ヨーロッパの部屋で多いのは、次のような控えめで落ち着いた色味です。
- 温かみのあるホワイト
- 柔らかいグレージュ
- 少しスモーキーなブルーやグリーン
- 赤みを抑えたブラウン
強い色を使わず、空間全体を“淡い色の層”で作ることで、家具やアートが自然と引き立ちます。
差し色は最小限に、質感で魅せる
ヨーロッパの空間では、差し色はあくまで控えめです。
鮮やかな色を使う場合は小物にとどめ、津具のように量より質感で魅せるのが基本になります。
- レザー
- 真鍮
- アイアン
- リネン
このような素材そのものの風合いが空間のアクセントになり、過度に色で飾らないことで品のある印象になります。
こちらの記事でも、パリのアパルトマンに学ぶ、ヨーロッパ風の部屋づくりのコツを解説しています。
合わせて、ごらんください。
【関連記事】フランスの「アパルトマン」に学ぶ暮らしとインテリア|日本の住まいで楽しむ3つのコツ
日本の住まいでヨーロッパ風を実現するポイント

日本の住宅でも、ヨーロッパ風の美しさを自然に取り入れることは可能です。
最後にこの章では、日本の住まいでヨーロッパ風を実現するポイントを3つご紹介します。
1. 長く使える家具を選ぶ
ヨーロッパでは家具を、「育てる」感覚が一般的です。
無垢材やチェリー材、ウォールナットなど、時間とともに色が深まる素材を選ぶことで、部屋の雰囲気が豊かになります。
2. 家具を置きすぎない
余白があるだけで空気が通り、部屋が広く感じられます。
家具をレイアウトする際も、「家具を部屋に置きすぎない」ことを意識しましょう。
ヨーロッパ風の空間づくりは、「何を置くか」より「何を置かないか」を考えるところから始まります。
引き算の美学で部屋を整えれば、より上質で洗練された空間を実現できますよ。
3. 光を柔らかく整える
窓辺にレースカーテンやリネンカーテンを使うと、自然光が柔らかくなり、空間そのものが美しく見えます。
照明も「点で照らす」のではなく、「面で包みこむ」ような温かい光を意識して配置しましょう。
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まとめ|ヨーロッパの美しさは「素材」と「余白」がつくる
ヨーロッパの部屋が美しく見える理由は、豪華さではなく「素材を選び抜くこと」と「余白を大切にすること」にあります。
背景を整え、素材の風合いを楽しみ、時間とともに深まる住まいを大切に育むことが本質です。
そんな暮らし方を取り入れることで、日本の住まいでもヨーロッパの部屋のような空気が流れ始めます。
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