家を建てるとなるとデザインや使用する建材などがたくさんあり、いろいろ目移りしてしまうものです。中でも本物の木を使った無垢の家はデザイン性が高くあこがれる方が多いものの、「メンテナンスが大変そう」などデメリットが気になる方も少なくないようです。
そこで今回は、無垢フローリングや壁材など本物の木を住まいに使うメリットやデメリットを詳しく解説します。写真付きの施工事例も掲載しますので、本物の木を使った家に興味がある方はぜひチェックしてくださいね。
目次
■無垢の家とは
■無垢の家のメリット
■無垢の家のデメリット
■無垢の家の施工事例
■無垢の家で後悔を防ぐコツ
■無垢の家とは
日本の住宅は柱や土台といった構造体から、フローリングやドアなどの内装まで幅広く木材が使用されています。最近は価格が安く生産性の高い加工建材が主流となっていますが、天然の木材から切り出された材料を使う無垢の家に注目が集まっています。
自然素材である無垢材は健康上のメリットが大きく、シックハウス症候群などの健康被害の増加に伴い需要も高まっているといえるでしょう。また、建築廃材が環境に与える影響などの背景から住まいを長く使うことが求められており、耐久性の面でも無垢材の価値が見直されています。
現在も無垢材を使った住まいはたくさん建てられていますが、これからの家づくりではさらにスタンダードな選択肢になってくるでしょう。今から家を建てるなら、ぜひ無垢材も視野に入れて検討してみてください。
■無垢の家のメリット
まずは無垢の家を建てるメリットを一つずつ見ていきましょう。意外と知らない特徴やメリットもありますので、ご自身のライフスタイルや今の家のことも頭において読んでみてくださいね。
・肌触りが良い
フローリングや手すり、カウンターなど触れることが多い場所に無垢材を使うと、優しい手触りや肌触りを楽しむことができます。金属やプラスチックにはない暖かい肌触りは、無垢の家が持つわかりやすいメリットといえるでしょう。
また適度に湿度を吸放出する特性もあるため、直接肌に触れている部分が蒸れにくくさらっとするのも特徴。裸足で歩いたり、寝転んだりしたときの不快感が軽減されます。お子さんやペットがいるご家庭はもちろん、素材感を楽しみたい方にもおすすめです。
・断熱性が高く暑さ・寒さに強い
木材はほかの建材と比べて断熱性が高く、季節の影響を受けにくい点も大きなメリットといえます。無垢材のみで高い断熱性を発揮するわけではありませんが、床下や壁裏の断熱材と組み合わせることで暑さ寒さを防いで快適に過ごせます
工業製品と違い熱伝導性が低い木材は、触った時のヒヤッとした感触が少ない点も特徴。寒い冬も不快な思いをすることなく快適に過ごしやすいです。暖かみのある見た目も相まって、寒い時もリラックスできるお部屋をデザインできます。全体の断熱性が高まることで、夏場の冷房が効きやすいというメリットもあります。高断熱・高気密を目指す現代の家づくりにおいても、無垢材は大きな効果を発揮するのでぜひ採り入れてみてください。
・乾燥と結露を防ぐ
無垢の木材は伐採・加工した後も呼吸を続けていて湿気を吸放出する調湿効果を持っています。「天然のエアコン」とも呼ばれるほどで、お部屋の湿度を適切に保ち乾燥や結露を防ぐ効果を持っています。
雨が降った日や冬の朝など、湿気が溜まりがちなシーンでは水分を吸収して窓の結露を軽減。晴れた日や乾燥する日などは湿気を放出してお部屋が乾燥しすぎるのを防ぎます。除湿器や加湿器に頼ることなくお部屋の湿度を保てるため、カビの発生やお肌のひび割れなども防ぎやすくなりますよ。
・耐久性が高い
一枚板の無垢材は接着剤で貼り合わせる合板や集成材と比べて耐久性が高い点も大きなメリットです。特に床や階段など毎日荷重が掛かる部分に合板の床材を使うと、しなりによって徐々に接着剤が剥がれ、柔らかくなってしまいます。一枚板の無垢材は長年使用しても丈夫なため、リフォームによる張替えの必要がありません。昔のお寺やお城などの歴史的建造物にも、数百年前の無垢床板がそのまま使われています。無垢材をたくさん使った無垢の家は、適切なメンテナンスをすることで長く住める耐久性を持っています。
■無垢の家のデメリット
良いところばかりでなく、無垢の木が持つデメリットも把握しておかないと後悔につながります。一つずつ注意すべき点と対策を見ていきましょう。
・キッチンなど水周りは汚れやすい
無垢フローリングやカウンターなど、木の素材感を活かした建材はあえて薄いコーティングにしている製品が多いです。ものによっては汚れや水が染み込みやすいものもあるため、キッチンなど汚れやすい場所は注意が必要です。
無垢材にこだわるのであればマットを敷いたりこまめにメンテナンスしたりといった手間がかかる点を理解しておきましょう。自然な触り心地は少し失われますが、コーティングを強くした水に強い無垢材もあります。キッチンや洗面などの床面だけ水汚れに強いタイルを使うなど、建材の使い分けも有効です。
・傷がつきやすい
前述したように、無垢材はコーティングが薄いものが多いため、ひっかき傷や凹みが付きやすいです。無垢材の場合は使い込んでいくと細かい傷も「味」になっていくのですが、新品の場合はどうしても気になるもの。しかし、一枚板の無垢材はやすり掛けで傷を目立たなくすることもできます。最初のうちは傷が気になりやすい点は理解しておき、どうしても我慢できない場合は私たち工務店が補修するという流れになります。
・建築コストは高め
無垢の家は使う建材の費用と作業費がかかるため、一般建材と比べると初期費用は高めとなります。一本の丸太から板を作っていくと端材が発生するため、端材も活用できる合板や集成材と比べて一つ当たりのコストは高くなります。また、無垢の木材をきれいに仕上げるためには加工技術とていねいな作業が求められるため、作業費が高くなるのは仕方ありません。
しかしメリットの項目で述べたように無垢材は長く使えるため、長い目で見ればトータルコストは安くなります。最初の建築費用が高くなる点を把握して、しっかり資金計画を立てておけば大きなデメリットとはならないでしょう。
・高い技術が求められる
上の項目でも少し触れましたが、無垢の家を建てる職人には高い技術が必要となります。無垢の木材は一つひとつ節や年輪の位置が違い、年数が経つにつれて違う形に変形する特性があります。こうした木の特性を見極め、適切な場所に組み合わせて使う技術が無いと不具合が発生することも。一般建材しか扱ったことがない職人さんが無垢材を扱うのは難しいため、不具合が出る可能性も高くなります。床鳴りやヒビなどの見た目の影響も出ますが、耐久性に関わることもあるため注意が必要です。
■無垢の家の施工事例
無垢フローリングや建具などを上手に配置した施工事例をピックアップしてご紹介します。デザインや無垢の使いどころなど参考にしてみてください。
・施工事例1
明るく広さを感じるナチュラルカラーの無垢フローリングと合わせて、ホワイトの無垢壁材を採用したリビングです。全体をホワイトにまとめながら、天井にあしらったブラウンの無垢梁材がおしゃれなアクセントになっています。主張しすぎないシンプルでおしゃれな空間になっているため、将来インテリアの好みが変わっても対応しやすいのも特徴です。
・施工事例2
対面式のキッチンレイアウトですが、キッチンスペースの床はタイルに切り替えることで無垢フローリングの汚れやすさをカバー。同じ空間でありながら材質を変えることで、ゆるやかにゾーニングしておしゃれな印象も演出しています。タイルのカラーを無垢フローリングに合わせることで、違和感のない仕上がりになっています。すべての場所に無垢を無理やり使うのではなく、水回りの床周りはタイルなど汚れに強い素材も検討しましょう。
■無垢の家で後悔を防ぐコツ
ここまでご紹介したように無垢の家には魅力やメリットがたくさんありますが、巷の声では後悔したという感想もあります。デメリットにしっかり対策して後悔を防ぐための取り組みのコツをご紹介します。
・施工力のある工務店を選ぶ
高い技術力が求められる無垢の家を選ぶなら、工務店の施工力と実績に注目して下さい。失敗や後悔を防ぐなら、無垢の家の施工事例をたくさん持っている工務店を選ぶと良いでしょう。普段から無垢材を扱っている施工力の高い職人がいる可能性が高く、施工事例を出せるということは施工トラブルも少ないことが伺えます。
無垢材の扱い経験が少ない工務店ではきれいな仕上がりが期待できません。また後悔しないように、無垢材の良いところだけでなく注意点もお伝えしたうえでお施主様が判断できるようにお手伝いする必要があります。四季彩建設は無垢の木材をはじめ、自然素材を活かした無垢の家をたくさん手掛けた実績をもとに家づくりをサポートします。上でご紹介した以外にも無垢の木を活かした施工事例がありますので、ぜひチェックしてみてください。
・完成見学会&モデルハウス
無垢の木の高級感や雰囲気は写真でもある程度わかりますが、木の香りや優しい触り心地は実際に見てみないと分かりません。無垢の家を検討するなら、ぜひ無垢素材をたくさん使ったモデルハウスを見学して実際に体験してみてください。四季彩建設は茨城県の石岡市に無垢の木や漆喰などの自然素材で作った自社モデルハウスをご用意しています。無垢材の活かし方や間取りのアイデアなどもたくさん盛り込んでいますので、ぜひご活用ください。
また、完成してお施主様が引っ越す前の完成物件見学会も家づくりに役立ちますので非常におすすめです。無垢の木を使った物件の完成見学会はなかなかありませんが、私たち四季彩建設は茨城県を中心に定期的に開催しています。お施主様の想いやアイデアを盛り込んだ住まいを直に見るチャンスですので、タイミングが合いましたら積極的にご参加ください。
■まとめ:無垢の家づくりなら四季彩建設にご相談ください。
繰り返しになりますが、無垢の木の扱いは専門の技術が必要となるため、実績のある工務店に相談してください。無垢の家が持つメリットや魅力を最大限活かし、健康で豊かな生活を送れる家づくりを目指しましょう。
四季彩建設は茨城県を中心に、無垢の木をはじめとした自然素材を活かした住まいづくりをサポートしています。もし茨城県で無垢の家に興味がある方は、お気軽にご質問・ご相談いただき家づくりのお役に立てていただければ幸いです。オンライン家づくり相談も始めましたので、お忙しい方やお電話は気兼ねしてしまう方もお気軽にどうぞ。
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