キッチンと横並びにダイニングテーブルを配置する間取りには、配膳と片付けの動線が短くなり家事負担が減ることや、床面積が倹約できるという良さがあります。ただ、キッチンの形状によっては、ダイニングテーブルで動線を遮られるなどのデメリットが生まれてしまいます。
事例を見ながら横並びの良さだけを活かせる間取りを考えてみましょう。
目次
キッチンにダイニングテーブルを横並びに置く2つの方法
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>>>【河内町】フレンチスタイル
キッチンとダイニングを横並びにする間取りには、主に2つの方法があります。キッチンにダイニングテーブルを横並びに置く方法と、キッチンと横並びにダイニングテーブルを造作する方法です。
キッチンにダイニングテーブルを横並びに置く方法
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>>>【つくば市】アメリカンスタイル
可変性があることが大きなメリットです。家族構成の変化に合わせてダイニングテーブルのサイズを交換できます。横並びにはするが間を空ける、ピッタリキッチンに密着させるなど、使い勝手に合わせて調整できます。
また、この事例のように来客時などのシチュエーションに合わせて置き方を変えることもできます。
キッチンと横並びにダイニングテーブルを造作する方法
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>>>【ひたちなか市平屋】プロヴァンススタイル
新築時にキッチンと横並びのダイニングテーブルを造作する方法です。キッチンと横並びのダイニングテーブルを造作すると、内装の建材の色や質感、雰囲気、キッチンの奥行に合わせてピッタリのテーブルを探す手間が省けます。
色合いや質感が調和する
造作であれば、同じ建材を使えるので色や質感が内装に調和し、ダイニングキッチンの雰囲気が向上します。フローリングと同じ色合いにしたり、見せる梁と同じ無垢材を使ったりできます。
自由にサイズを決められる
オーダー家具以外では、ダイニングテーブルにはおおよその規格寸法があり、希望にぴったりというサイズが見つからないこともあります。造作であれば、キッチンの奥行や部屋の広さ、ダイニングテーブルを使う人数に合わせて、最適なサイズのダイニングテーブルにできます。
自由な形状にできる
キッチン前のカウンターからダイニングテーブルまでを繋げる、キッチンの前面に収納を造作するなど、希望するキッチンの使い方に合わせたキッチンとダイニングテーブルを計画できます。
使い勝手を考えてコンセントを設置できる
ダイニングテーブルでホットプレートなどの調理器具を使う場合に、コードは邪魔になり子どもが足を引っかけたりすることがありますが、造作であれば、使いやすい位置にコンセントを設けられます。
注意点
良いことの多い造作キッチン+ダイニングテーブルですが、可変性が低いという問題点があることは否めません。置き型のダイニングテーブルであれば手軽に交換したり位置を変更したりできますが、造作の場合、変更したくなった際にはリフォームが必要になってしまいます。
将来の家族構成や、ライフステージの変化にも配慮した上で造作の計画を進めましょう。
キッチンと横並びにダイニングテーブルを配置する間取りの注意点
まず考えなくてはならないことは部屋の形状です。キッチンと横並びにダイニングテーブルを配置する間取りは、幅が広く奥行きが短いなどの幅が広く細長い部屋では、効率の良い間取りにできます。
この方法であれば、狭小住宅にでもアイランドキッチンを採用できるという間取りです。一方、正方形であれば一般的な対面キッチン、幅が狭く奥行きが長い形状の部屋であればⅡ型キッチンが向いています。
住宅全体の床面積や形状のバランスを考えた上で、ダイニングキッチンの位置、キッチンに充てる床面積と形状を決めていくことと思います。その際、横並びキッチンとリビングが並んでいる間取りにすることを優先するのか、リビングや水回りの配置に合わせてダイニングキッチンの形状と床面積を割り出していくのか、優先順位を決めておくと良いのではないでしょうか?
その判断をする為に、キッチンと横並びにダイニングテーブルを配置する間取りのメリットとデメリットを確認しておきましょう。
キッチンと横並びにダイニングテーブルを配置する間取りのメリット
キッチンと横並びにダイニングテーブルを配置する間取りのメリットには、作業のしやすさ、家族とのコミュニケーションの取りやすさなどが挙げられます。
作業のしやすさ
キッチンとダイニングテーブルが近いので、料理をテーブルに、食後の食器をキッチンに運ぶ手間が少なくなります。すぐにテーブルに置けるのでキッチンの作業スペースを常に広くしておけます。
また、家族の人数が多いと、食事中にもキッチンに行かなくてはならないシーンが数多くあります。キッチンの側面に立ち上がり壁を設けない横並びなら、座ったまま手を伸ばせば対応できることもあり、お母さんやお父さんが食事中に席を立つ回数を減らせます。
家族とのコミュニケーションの取りやすさ
対面キッチンと同じように、キッチンでの作業をしながら家族と会話したり、子どもの宿題を見てあげたりしやすいです。
キッチンと横並びにダイニングテーブルを配置する間取りのデメリット
キッチンと横並びにダイニングテーブルを配置する間取りのデメリットには、リビングとの移動のし難さ、キッチン内の移動のし難さ、来客からの視線という問題点があります。
リビングとの移動のし難さ
リビングとキッチンがダイニングテーブルで分断されるような状況になるので、リビングとキッチンの間は、一般的な対面キッチンより遠く感じます。壁付キッチンを好む人の中には、対面キッチンさえ移動を遮られると感じる人もいます。
気になる場合には、ダイニングテーブルを回り込んでキッチンに移動する行動をシミュレーションしてみると良いと思います。なるほど確かに回り込むと面倒だと感じる人もいれば、それほど気にならないと感じる人もいます。
移動が面倒だと感じる場合には、キッチンとダイニングテーブルの間に人が通れる程度の間を空けて計画すると良いでしょう。気にならないと感じる人にとっては、移動のし難さという問題は発生しません。
キッチン内の移動のし難さや壁側のダイニングチェアの使い難さ
この問題は横並びであっても、壁付であっても、対面式であっても発生する問題です。横並びの場合は、キッチン+ダイニングテーブルと、壁の間の距離によって発生します。
この距離が不十分であると、通行がし難くなり、壁側の椅子は立ったり座ったりがスムーズにできません。せっかくの配膳や片付けのしやすさというメリットも失われてしまいます。間取り計画の際には、家族の人数やキッチンの使い方に合わせて、通路の幅も検討することが大切です。
家庭ごとに最適な通路幅は異なりますが、目安としては80cmから140cmで設計するのが一般的です。
人が動くための領域には目安となる寸法があります。まず、人の肩幅は45cmが基準となっています。人1人が歩くために必要な通路幅は60cmで、物を持って歩くために必要な通路幅は75cmです。キッチン通路幅の目安は広くても140cm程度に抑えるのが良いでしょう。
引用:クリナップ キッチンの通路幅が狭くて失敗!快適にするための目安サイズの決め方や注意点
来客からの視線
キッチンへの来客からの視線も、通路問題と同じように横並びキッチンに限ったことではありませんが、気になる場合には、リビングとの間にパーテーションを設ける方法があります。この場合、内装と同じ無垢材の格子のパーテーションにすると、圧迫感が抑えられ、風通しを遮ることも避けられます。
キッチンとダイニングは、部屋の形状や広さ、リビングとの位置関係などを考え併せた上で、家族の暮らし方に合うタイプを選ぶことが大切です。キッチンと横並びのダイニングテーブルにする間取りの良さや問題点、敷地の形状などを考え併せた上で、家族が最も使いやすい間取りを考えていきましょう。
新しい家はどんなキッチンにしよう?とお考えの際にはお気軽にご相談ください。使いやすくおしゃれなキッチンのある家をご一緒に計画していきましょう。
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