屋根の形には、切妻屋根、片流れ屋根などさまざまな種類がありますが、その中でも今回は、”おしゃれで可愛らしい屋根にしたい”という方にはぴったりの「マンサード屋根」について詳しく解説します。
こちらのコラムでは、「マンサード屋根」とはどのような屋根のことを言うのか?メリットやデメリットは?メンテナンスの手間は?といった、基礎知識についてまとめています。
最後に、おしゃれな屋根の建築実例もご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
マンサード屋根とは?
マンサード屋根とは、上記の写真のように、「屋根の上部が緩勾配、下部が急勾配となっている二つの傾斜面をもつ屋根」のことを指します。厳密に言うと細かな違いはありますが、「腰折れ屋根」と呼ばれることもあります。
マンサード屋根は海外発祥の屋根の形状で、「17世紀のフランスの建築家フランソワ・マンサールが考案した」と言われています。
マンサード屋根のメリット
日本国内ではあまり見かけることのない「マンサード屋根」ですが、実はメリットがたくさんあります。
・天井が高くなり、屋根裏部屋にも最適
マンサード屋根の上部が緩勾配になっていることから、屋根上部の空間を最大限に有効活用することができます。
勾配天井にして天井を高くして開放感のある部屋にしたり、屋根裏部屋を設けるのにも最適です。
・水はけが良く長持ちする
雨水が流れやすい形状となっているため、水はけが良くなり、屋根が長持ちするのもメリットの一つ。
屋根に傾斜があることで雪が積もるのを防ぐこともできるため、特に雪国ではマンサード屋根の家が多く見られます。
・見た目がかわいらしくオシャレに
勾配が2段階に分かれていることで、建物全体の形状が丸みを帯びてみえるようになり、かわいらしい印象の家にすることができます。
日本ではあまり見かけることのない屋根の種類であるため、「ほかの家とは被らない、個性的でおしゃれな外観にしたい」という方にはぴったりです。
・建築制限に対応できる
マンサード屋根は、建築制限に対応するための解決方法として採用されることもあります。
たとえば、高さ制限により3階建ての建物が建てられない場合でも、マンサード屋根にして3階を屋根裏という形にすれば、基準をクリアできるといった場合も。
また、日影規制や北側斜線制限により一般的な直線の屋根にできない場合は、マンサード屋根を取り入れる住宅もあります。
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マンサード屋根のデメリット
反対に、マンサード屋根にすることによるデメリットは、どんなものがあるのでしょうか。
・雨漏りが発生するリスクも
マンサード屋根には、途中で勾配が変わる境目があり、そこで屋根材が途切れてしまいます。そのため、境目が上手く処理されていないと、そこから雨漏りが発生してしまうリスクがあります。
雨漏りを防ぐには、雨水が流れていくようにきちんと防水処置を施しておく必要があります。
・通気性が悪くなると結露が起こりやすい
屋根裏部屋を設置したり勾配天井にする場合、天井部分に断熱材を敷き詰める「天井断熱」ではなく、屋根の構造部分に断熱材を敷く「屋根断熱」となります。
屋根断熱は、屋根の通気がなくなると結露が発生してしまう危険性があり、特に屋根の折れた部分は通気性が悪く湿気が溜まりやすくなります。結露をそのまま放っておくと、屋根の木材が腐敗したり耐震性の低下につながることも。
・太陽光パネルの設置がしにくい
屋根に太陽光パネルを設置したいと考えている場合、マンサード屋根は傾斜が2段階になっていることで、パネルが設置しにくくなってしまいます。
太陽光パネルを設置できなくなるわけではありませんが、パネルの枚数を増やしたり、効率良く光が取り込めなくなる可能性があるため、マンサード屋根以外の形を選択するのが良いでしょう。
マンサード屋根のメンテナンスで注意すべきこと
マンサード屋根にした場合、メンテナンスにおける注意点はどのようなものがあるのでしょうか。
まずは屋根の種類にかかわらず、見た目の汚れやひび割れ、色あせが目立ってきたといった場合には、手遅れになる前に施工業者にメンテナンスを依頼しましょう。
マンサード屋根のメンテナンスを依頼する際に注意すべきポイントとして、「マンサード屋根・腰折れ屋根の施工経験が豊富な業者を選ぶ」ことです。
先ほども述べたとおり、地域によってはマンサード屋根の施工経験がない業者もいるでしょう。そのため、経験のある信頼できる業者を選ぶことが大切なポイントとなります。
おしゃれな屋根の建築実例をご紹介
最後に、おしゃれな屋根の建築実例をご紹介します。
「マイホームづくりでは、屋根の形もこだわりたい」という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
・マンサード屋根の家
こちらはマンサード屋根をメインに、ドーマー屋根などさまざまな屋根の形状を取り入れたお家。正面から見ると、緩やかな円曲を描くマンサード屋根が、外観全体をやわらかく優しい印象に見せてくれていますね。
・とんがり三角屋根の家
こちらは、とんがり屋根がかわいらしい外観のお家です。まるで童話の中に出てくるお城のような見た目で、とってもおしゃれですね。
3つ並んだ三角屋根がとってもおしゃれな外観です。白い塗り壁とレンガの自然な風合いで、まるでフランスの田舎に来たような雰囲気です。
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・ドーマー屋根の家
二つ並んだドーマー屋根がアクセントの北仏デザインのお家です。白とブルー、グレーの優しい色合いで、穏やかな生活が送れそうですね。
こちらは、ドーマー屋根が特徴的なニューヨークスタイルのお家。ドーマー屋根を取り入れると可愛らしい印象になりがちですが、ラップサイディングとモノトーンの色合いでまとめれば、スタイリッシュでクールな雰囲気にもなります。
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いかがでしたか?こちらのコラムでは、マンサード屋根のメリット・デメリットなどの基礎知識や、おしゃれな屋根の外観をご紹介しました。国内ではなかなか見かけることのないマンサード屋根ですが、屋根裏部屋をつくって空間を有効活用したい方や、特別感のあるおしゃれな外観にしたい方にはぴったりです。
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