地震などの自然災害に強い家には、工法や設計など複数の必要条件が備わっています。地震に強い家には具体的にどのような特徴があるのかということを押さえた上で、新築時の計画を進めると安心して暮らせる家が生まれます。
吹き抜けやビルトインガレージのある間取りの家を、耐震性を低下させることなく実現させる方法を確認していきましょう。
コラムのポイント
地震に強い家には、工法や家の形状、地盤など複数の特徴があります。
吹き抜けやインナーガレージがあっても、設計とメンテナンス計画次第で地震の強い家が生まれます。
目次
地震に強い家の7つの特徴
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>>>【石岡市】カリフォルニアスタイル
家を新築する際に必ず備えなくてはならない要素は安全と快適です。快適な家にする為にはデザイン性と断熱や気密、調湿などの室内環境を調える必要があり、家づくりではこちらだけに注目してしまいやすいです。
ただ、家には快適な暮らしを送れる環境であると同時に、家族を守る場所としての役割もあります。特に地震や台風の多い日本においては、地震に強い家、災害に強い家にすることが大切です。
地震などに対する強さ 概要
住宅は、地震、暴風、積雪などの様々な力の影響を受けることがあります。これらの力の影響が大きくなると、建物は、次第に損傷したり、最後には壊れたりすることがあります。
住宅の所有者にとっては、どんなに大きな力の影響を受けても傷一つない建物というのが理想でしょう。しかし、大震災に対して全く傷を受けない建物を作ろうとすると、現在の技術では非常に難しく、仮にできたとしても莫大な費用を要するものとなるなど、どうしても無理が生じてしまいます。
そこで、この基準では、最低等級である等級1(建築基準法レベル)として次の目標を設定しました。
- 損傷防止
- 数十年に一回は起こりうる(すなわち、一般的な耐用年数の住宅では1度は遭遇する可能性が高い)大きさの力に対しては、大規模な工事が伴う修復を要するほどの著しい損傷が生じないこと
- 倒壊等防止
- 数百年に一回は起こりうる(すなわち、一般的な耐用年数の住宅では遭遇する可能性は低い)大きさの力に対しては、損傷は受けても、人命が損なわれるような壊れ方をしないこと
そして、等級が高くなるにつれて、より大きな力に対して目標が達成されることを表しています。
この基準では、地震、暴風、積雪(多雪区域のみ)について、それぞれ、上記の「損傷防止」と「倒壊等防止」の2つの観点から評価した結果を等級で表します。ただし、評価の対象は、柱、はり、主要な壁、基礎などの構造躯体の部分です。
引用:一般社団法人住宅性能評価・表示協会 地震などに対する強さ(構造の安定)
耐震等級から判断する場合には、耐震等級2以上の耐震性を持たせることが理想的です。なぜなら、等級1(建築基準法レベル)の家は人命は守られても、地震後に通常の生活ができない状態になる恐れが非常に高いからです。
耐震性を高める為、新築時に押さえておきたい地震に強い家の6つの特徴を確認していきましょう。
シンプルな形状の外観デザインの住宅
正方形や長方形の家は揺れを均等に受け止めるので、地震で受ける負担を最小限に抑えられます。
一方、コの字型の家は、地震の揺れを受けとめる場所が部分的に集中しやすい為、その部分に大きな負担がかかり倒壊する原因になってしまうことがあります。
総2階建ては2階建てであっても箱型なので地震に強い住宅ですが、1階と2階の大きさが異なる2階建ては揺れの負担を受けやすい住宅です。特に2階部分が1階より大きい家は地震に強い家にはなりにくいです。
また、1階より小さな2階が載っている2階建て住宅では、2階部分を片側によせると揺れが分散しにくくなる為、1階中央の上に2階の中央を併せて載せると地震からの負担を軽減できます。
平屋の住宅
一般的に平屋は2階建て住宅、3階建て住宅より高さがない為地震や強風に強い家です。コの字型の平屋は中庭が作れる為、密集した住宅地で生まれる日当たりと風通しが悪くプライバシーが確保できないという平屋のデメリットを解決する住宅です。
ただ、地震への強さという面から考えると、正方形や長方形の平屋ほどではなくなってしまいます。
耐力壁が同じ位置にある2階建て住宅
住宅には壁の中に筋交いという木材が組み込まれている耐力壁が、耐震設計上必要な場所に設けられていて、地震の揺れを受けとめる働きをしています。
この耐力壁が2階建て住宅の上下階で同じ位置に設けられていると、地震の揺れを分散できる為、地震に強い家にすることができます。
住宅向けに改良されている地盤の敷地に建てられた住宅
住宅を建てる土地には地盤の強さが必要です。地盤の強さは見た目では判断できない為、土地の購入時には地盤調査をし、十分な強度がない場合には地盤改良工事をする必要があります。
地盤改良工事は地盤が弱いほど深くまで改良しなくてはならず、深くまで改良するほど費用が嵩みます。その為、土地探しの際には利便性や敷地面積だけではなく、地盤の強さも選択基準に入れることが大切です。
湿度対策が施されている住宅
木造住宅は新築時に十分に地震に強い家にしても、湿度によって構造部が腐朽してしまうと地震への強さが損なわれてしまいます。
その為、構造部には含水率が低い乾燥した木材を使うことや、地盤からの水蒸気を遮断することなどの湿度対策が、新築時の地震への強さを維持することに繋がります。
メンテナンスが計画されている住宅
新築時の地震への備えを維持する為には、数年先、数十年先までのシロアリ対策や経年劣化した部分の補修といったメンテナンスが計画されている必要があります。
耐震性の高い工法で建築されている住宅
木造住宅の工法には在来工法と呼ばれる木造軸組工法と、ツーバイフォーに代表される木造枠組壁工法があります。
木造軸組工法は柱と梁と耐力壁で地震の揺れを受けとめ、木造枠組壁工法は天井と壁、床という6つの面で地震の揺れを受けとめます。両方の工法を比較すると木造枠組壁工法は地震の揺れをバランスよく受け止められる為、地震の強い家に向いている工法であると考えられます。
また、住宅の建築には樹種や乾燥の度合いの異なる木材が使われますが、ツーバイフォーやツーバイシックスに使われる木材は、国際的な規格に沿った木材が使われます。
木造住宅が地震に弱くなってしまう原因の一つに住宅の歪みが挙げられますが、この歪みの原因の中には木材の乾燥の度合いの違いによる収縮や膨張があります。
ツーバイフォーやツーバイシックスに使われる木材は、乾燥の度合いが均等なので、歪みの生じにくい住宅が生まれます。
地震に強い家にする為のポイント
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>>>【水戸市】20191118-4
地震が発生しても安心な家にする為には、地盤や工法、湿度対策などが必要ですが、間取りに関しても注意するべきポイントがあります。
将来の間取り変更が地震への強さを失わせない工法
家は長く住む所なので、長く暮らす間には家族構成や暮らし方が変化していきます。
子供の成長と共に子ども部屋を増やすこともあれば、成長した子どもが独立していき子ども部屋を書斎にすることも、結婚した子供家族と一緒に暮らすこともあるでしょう。
そのような場合に、増築を重ねると地震に弱い家になってしまう恐れがあります。ただ、ツーバイフォーなど木造枠組壁工法の場合、構造がシンプルなので、耐震性への影響がなく間取り変更ができるという特性がある為、安心してリフォームが出来ます。
基礎全体で住宅を支えるベタ基礎
木造住宅の基礎には布基礎とベタ基礎があります。布基礎は地面に埋め込んだTの字を逆さにした形状の鉄筋から地上に出ている立ち上がり部分で家の重みを支えます。
一方、ベタ基礎は立ち上がり部分の下がすべて繋がっている為、床全体で家の重みを受け止めます。
その為地震が発生した際には、地震の揺れが床全体に分散されるので布基礎と比較すると、高い耐震性があります。
吹き抜けやビルトインガレージがあっても地震に強い家の施工事例
ツーバイフォーなどの木造枠組壁工法の住宅は地震に強い家です。吹き抜けやビルトインガレージのある家にすると耐震性が心配とお考えの方も多いと思いますが、木造枠組壁工法の住宅では耐震性を低下させる心配がありません。
2階の窓から陽射しが降り注ぐ吹き抜けリビングのある地震に強い家
カバードポーチのあるアメリカンスタイルの住宅です。カバードポーチには雨の日でも使える上に夏は日射による室温上昇を防ぐ働きがありますが、室内を暗くしてしまうという面もあります。
こちらの住宅では2階の窓からの陽射しが吹き抜けを通ってリビングを明るくしています。
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>>>【つくば市】アメリカンスタイル
1階から2階の小屋裏までが繋がるダイナミックな吹き抜け空間のある地震に強い家
構造部の木の美しさが活かされるティンバーフレームの住宅です。吹き抜けには高さや広さで様々な表情を持たせられますが、このようにダイナミックな空間を生み出すこともできます。
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>>>【日立市】ティンバーフレーム
リビング階段と吹き抜けがある地震に強い家
薪ストーブは吹き抜けと組み合わせると、家中に暖かさを届けられます。この事例では鋳物の薪ストーブと無垢材の階段とアイアン調の格子が調和して贅沢な雰囲気が醸し出されています。
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>>>【常陸太田市】フレンチスタイル
間口の広いインナーガレージがある地震に強い家
2階建て住宅の1階部分にガレージが設けられている住宅です。玄関と繋がっているガレージへの出入り口があるので、雨の日でも濡れずに車の乗り降りができます。
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>>>【つくば市】アメリカンスタイル
新築計画では家族の安全の為に地震に強い家にすることは必要不可欠なことです。ただ、地震に強い家にする為に、吹き抜けやインナーガレージなどの夢をあきらめてしまう必要はありません。
地震に強い構法の家で、地震に耐える設計にすれば、吹き抜けやインナーガレージのある家を地震に強い家にすることができます。
新築する家の間取りにはたくさん夢があるけれど、地震に強い家という条件は外せない…と迷われている時にはお気軽にご相談ください。
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