フレンチスタイルの家には大きく分けてプロバンス(南仏)地方の伝統的なデザインの家と、ノルマンディ地方(北フランス)の伝統的なデザインの家があります。
気候の違いによって外観デザインは異なりますが、どちらもフランスの郊外に建つ穏やかにのんびりと暮らせる田舎の家です。国内のフレンチスタイルの家の特徴や施工事例をご紹介します。
コラムのポイント
フレンチスタイルの家にはプロバンス(南仏)地方とノルマンディ(北仏)地方があり、地方の気候に合わせた外観デザインにはそれぞれの特徴があります。
フレンチスタイルの家は塗り壁や石、木などの自然素材が使われた長く暮らせる家です。
目次
プロバンス(南仏)地方のフレンチスタイルの家の特徴
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南仏プロバンスは地中海とローヌ河、そしてアルプスに囲まれたフランスの南東にある地方で、温暖な気候と豊かな大地に恵まれ、明るくおおらかな土地柄です。
ゆったりとした時間が流れるプロバンス地方の人々が暮らすフレンチスタイルの家では、中世から続く伝統的なデザインが守られています。
外壁はアイヴォリー系の色彩の塗り壁
アイヴォリーやベージュなど、強い夏の陽射しを反射する真っ白ではない明るい自然色の塗り壁が多いです。
窓や屋根が映えるシンプルな外壁ですが、外壁の一部に屋根と同系色の石やレンガを積み上げて、アクセントにすることもあります。
鮮やかな色彩の瓦の屋根
オレンジや明るいブラウンの鮮やかな色彩の瓦が載った傾斜の浅い切妻屋根がプロバンス地方の家の特徴のひとつです。
日本の伝統的な住宅にはいぶし銀などの暗い色調の瓦が使われ、一色に統一されています。一方、プロバンス地方の家では複数の明るい色が焼き付けられたフランス瓦やスペイン瓦が使われます。
フランス瓦とスペイン瓦を比較すると、同じように複数色が焼き付けされているのですが、スペイン瓦のはっきりした色使いに対して、フランス瓦には繊細で優しい色使いがされています。
また、S字状にカーブになった立体的な形状もフランス瓦の特徴で、この瓦を何重にも重ねる手間がかかった屋根ほど凹凸が生まれ、住宅を表情豊かな外観に仕上げます。
格子付きの窓と木製の鎧戸
陽射し溢れるプロバンスでは、室温が上昇しすぎないよう小さな窓が好まれます。さらに陽射しや雨風を遮る為に木製の鎧戸がついています。童話の挿絵にある家の窓についていたような鎧戸です。
木製の鎧戸は木の色のままのタイプの他に、寒色系で薄い色合いに塗装されているタイプもあり、窓と共に外観のアクセントになっています。
窓のデザインは四角系の他にアーチ形もあり、アイアンの格子があしらわれていることも、プロバンススタイルの家の特徴です。
アイアンの装飾
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ホワイト系の外壁とオレンジ系の屋根をベースにした外観には、アクセントを添える格子窓と、木製の鎧戸にはアイアンが使われます。
その他にバルコニーの手すりや外壁の飾りとして優美な曲線を描いたアイアンが使われ、その黒い色が全体の印象を引き締めます。
内装に使われる漆喰の塗り壁
プロバンス地方の伝統的な住宅には、アルプス山脈や地中海沿岸の大地から採れた石灰岩を原料にしたフランス漆喰が使われています。
日本にも漆喰の塗り壁はありますが、フランス漆喰は漆喰をコテで塗った後に、蜜蝋ワックスで仕上げるという違いがあります。
漆喰には塗り方で濃淡の具合が変わり、内装に趣を与えるという良さの他に、家の中の空気環境を良くするという働きがあります。
昨今は合成材料を使った内装材が増え、一時期ほどではないとはいえ、空気中に人体に有害な化学物質を揮発させる製品が皆無になったとは言えない状態です。
そのような中で、自然素材だけで作られた漆喰の塗り壁は、家族の健康を損なうことのない内装材です。
加えて、漆喰には空気中の水分を調整する性質があり、ジメジメせず乾燥しすぎない湿度を常に維持します。
アーチ壁
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窓以外に室内ではアーチ形の垂れ壁も使われ、その丸みのあるカーブがインテリアに優しさを与えます。アーチ形の垂れ壁はリビングとダイニングの間、パントリーや階段の入り口、部屋と廊下の間などを緩く区切る働きをします。
ドアで閉じてしまわないので空間がつながり、家族の自然なコミュニケーションがとりやすくなる良さがあります。
また、冷暖房の方法や住宅全体の間取りにもよりますが、アーチ壁は空気の流れを遮らないので、冷暖房の涼しさ暖かさを家中に循環させやすくします。
フローリングや木製建具とアイアン飾り
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無垢材が好まれることもプロバンス地方の伝統的な住宅の特徴です。窓のサッシや室内ドア、玄関ドアなどには木製の建具が使われ、床には無垢材のフローリングが使われます。
木製のドアには外装と同じように曲線を描く模様のアイアン飾りが取り付けられることもあります。無垢材の階段にアイアンの手すりなども使われます。
梁の見える天井
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日本の古民家でも梁を見せる手法が使われますが、プロバンスの伝統的な住宅でも梁を見せる手法が使われています。
無垢材は年を重ねるごとに紫外線を吸収して色が変化し、味わいが深くなっていく良さがあり、梁の見える天井の部屋ではその変化を楽しめます。
ノルマンディ地方(北フランス)フレンチスタイルの家の特徴
世界的観光地モン・サン・ミッシェルで有名なノルマンディ地方には海に面した漁港が点在するエリアと、のどかな田舎の風景が広がるエリアがあり、どちらも自然豊かな美しい地域です。
雨が長く降り続く気候である為、南フランスの家とは違った特徴があります。
レンガや石を積み上げた壁
外壁は塗り金の他に、重厚な雰囲気のある漆喰で塗り固めた石造りやレンガ造りがあります。
ドーマー窓のついたとんがり屋根
雨水を効率よく排水する為、深い傾斜の屋根が載っています。
屋根には南フランスで使われる立体的な瓦とは違い、どちらかというと日本の瓦のように平たい形状の瓦が葺かれています。
外観の印象を特徴的にしている屋根のドーマー窓には、明るい陽光が降り注ぐ時間が少ない北フランス地方の家に、多くの陽光を採り込む為の昔の人の知恵が活きています。
窓辺を花で飾るアーチ形の窓
北フランス地方の家の窓は、南フランスとは反対に大き目の窓が多く見られます。ドーマー窓と同じ理由で、たくさんの陽射しを家の中に採り入れる為です。そして多くの家の窓辺には花が飾られています。
フレンチスタイルの家に共通する特徴
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フランスの家づくりの基本には自然素材を大切に使うという考え方があり、これは昔ながらの日本の住宅の家づくりにも共通します。
瓦や漆喰の壁、無垢材などは外装にも内装にも使われ、内装にはさらに布や紙も使われます。これらの天然の素材は、美しい色と質感で室内のインテリア性を向上させると共に、家族の健康に貢献する働きもします。
自然素材は空気中に有害な化学物質を揮発させる心配がないことに加え、湿度を調整してきれいな空気を維持するからです。
また、長く丁寧に暮らすということがフランスの家の基本であり、何世代にも渡って快適に暮らせる家であることが特徴です。
日本では社会状況の変化によって、造っては壊すという家づくりが行われてきた期間が数十年も続いてしまいました。これからの家づくりはフランスの家づくりのように、昔の日本の家づくりのように丁寧に造って丁寧に暮らす家にしていかなくてはなりません。
長く快適に暮らせるフレンチスタイルの家を建てたいとお考えの際にはお気軽にご相談ください。
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